Wada Kei & Matsumoto Taiko’s Personal History

和田 啓(打楽器・作曲)
東京・浅草生まれ 10才の頃、ジュニアオーケストラに参加、パ-カッションを学ぶ。ほぼ同時期から“江戸里神楽”の松本源之助氏に入門、笛・太鼓を学ぶ。90年よりバリ島に渡り民族音楽であるガムランを学び、特にkendang(クンダン)と言う両面太鼓にひかれ、I・ワヤン・ガンドラ氏に師事。その後、ウード(アラブの弦楽器)奏者である常味裕司氏との共演をきっかけにアラブの打楽器Req(レク)をエジプトにてハニー・ベダール氏に師事。様々なアーティストと数多く共演している。また、バリ舞踊家小谷野哲郎と共に主催する仮面舞踊演劇集団「南洋神楽プロジェクト」においては自ら作・演出・作曲を手掛け独自の舞台世界を作リ上げた。
海外での演奏活動も多く、2002年大津純子(バイオリン)オセアニアツアーに参加、佐藤允彦氏(ピアノ) と共にベトナム、オーストラリアなどで公演を行う。2005年ルーマニアとポルトガルより招聘を受けてのRabiSari欧州コンサートツアー、2006年国際交流基金派遣事業として常味裕司氏と共にエジプト・アラブ音楽院でのエジプト音楽家との共演による古典音楽コンサートをともに成功させた。2009年ノース・シー・ジャズフェスティバルに佐藤允彦氏率いる「Saifa(サイファ)」のメンバーとして出演、2010年「ベニスの商人」欧州公演(ロンドン・イスタンブール)、2011年「高橋竹童(津軽三味線)トリニティ」アジアンツアー(マニラ・バンコク)、2012-13年「佐藤允彦ラン ドゥーガ」スリランカ公演、2016年萬狂言ワシントン&ニューヨーク公演、2019年ニューヨークカーネギーホールでの津軽三味線奏者、小林史佳委嘱によるオリジナル楽曲を提供し演奏。
一方、作曲家としても数多くの演劇・映画音楽を手掛けており、主な近年の作品は以下の通りである。「ヴェニスの商人」(読売演劇大賞作品賞受賞)、「天守物語」(演出/野村万之丞、天守夫人/松坂慶子)、「マクベット」欧州3カ国公演、俳優座「九番目のラオ・ジウ」(演出/原田一樹)、「オセロ」(演出/イオン・カラミトル)欧州公演、劇団四季「南十字星」、劇団青年座創 立50周年記念公演「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」(演出/伊藤大、森塚敏ほか)、05年映画「ガラスの使徒」(監督 /金守珍、山田純大ほか)、「山月記」(演出/萩原朔美、主演/中 村京蔵)、「ドン・キホーテ」(SPAC、演出/原田一樹)、「ペリクリーズ」(演出/ニコラス・バーター)、「アンネ」(劇団ひまわり、演出/山下晃彦、脚本/横 山一真)、楽劇・天守物語(演出/黛りんたろう、主演/松坂慶子)、劇団ひまわり60周年記念公演「蒼い妖精とピノッキオ」(中島朋子、馬場徹、加藤清史朗ほか)、能登演劇堂ミュージカル「たぬき御 殿」(演出/原田一樹)、俳優座70周年記念公演「四谷怪談」、2015年二代目西川緑日舞公演「みちのく白鳥伝 説」国立劇場公演、「狂人と専門家」東京芸術劇場、絹龍舞~時を紡ぐ」(ダンス/染川リサ、ヴォイス/松本泰子)。
主な作・演出作品は文化庁芸術創造活動重点支援事業として「冥土の飛脚」(原作/近松門左衛門)、「源氏の物語」、「かぐやのものがたり」、「龍の棲まうところ」(原作/泉鏡花)、「仙人になりたかった男」(原作/芥川龍之介)、「黒白~オセロより」(原作/W.シェイクスピア)。石川県芸術文化協会主催ビエンナーレいしかわ委嘱作品「天の岩戸」、「銀河鉄道の夜」(広島東区民文化センター主催)、「恋する龍神」(さいたま市プラザイースト主催)ほか多数ある。
2009年度より船橋市文化芸術ホール芸術アドバイザーも務めている
松本泰子(ボーカル)
大学卒業の頃ジャズヴォーカルと出会い、伊藤君子氏に師事。86年UCCジャズヴォーカル新人コンテスト特別賞受賞。90年を境に様々な民族音楽と出会う機会に恵まれ、その中から自分の生まれ育った風土をもう一度自分の声で表現しようとジャンルにとらわれず、日本の童歌・民謡をはじめアラブ古典、そして自らの作詞作曲によるオリジナル等も手掛ける。
1998年「RabiSari(ラビィサリ)」を結成。2000年夏初アルバム「RabiSari」2002年秋「RabiSari II」をリリース。2003年、パーカッションの和田啓、ソプラノサックスの塩谷博之、マリンバの小松玲子らと「SohLa(そら)」を結成、CD「SohLa I」をリリース。2002年「マクベット」(イヨネスコ)2004年「オセロ」(原作W.シェイクスピア)においてイタリア・フランス・ルーマニアでの公演にてボイスパフォーマンスを披露し、好評を得る、2005年「RabiSari」ポルトガル~ルーマニア公演を成功させる。2006年テアトル・ド・シーニュ「トロイラスとクレシダ」(原作W.シェイクスピア)ノルウェー・フランス・イタリア公演に参加。08年エジプト・カイロにてアフマッド氏に師事、アラブ音楽を学ぶ。09年(財)さいたま市文化振興事業団主催「ス−パージュニアコーラス」演出・指揮を担当、9月「ペリクリーズ」(原作W.シェイクスピア)欧州4カ国公演に参加、劇団ひまわり「アンネ」などにおいて音楽を担当。同年12月サヌカイトを中心とした音楽グループ「Luz Azul」(ルースアズール)によりCDをリリース。10年レバノン・ベイルートUNESCOホールにて常味裕司氏・和田啓氏とともにアラビア語による楽曲を披露。11年Trinityアジアツアー(高橋竹童=津軽三味線、丸田美紀=箏、和田啓=打楽器)にゲストとして参加。12年13年佐藤允彦氏による「ランドゥーガ~スリランカ公演」に連続参加。14年斎藤徹氏による「オペリータ~うたをさがして」全国ツアーに急遽参加。15年3月には同アルバムDVDが発売される。
また、近年ボイストレーナーとしての評価も高く、様々な演劇やミュージカル俳優のトレーナーを努めている。